■ 抄録・要旨
| 現在、実下水処理場におけるN2O排出量を特定した報告例は少ない。N2Oは硝化・脱窒過程で発生する中間生成物である。このため、N2Oの発生は窒素除去の進行や硝化・脱窒活性と深く関わっていると考えられる。そこで本研究では、処理方式や規模などの条件が異なる複数の施設において窒素除去とN2O発生に関して調査を行ない、これらの条件の相違による硝化・脱窒活性とNO2-NやN2O発生の関連性について検討した。窒素負荷量が低い施設では、硝化・脱窒活性がともに低く、N2O転換率が低かった。一方、窒素負荷量が高い施設では、硝化・脱窒活性がともに高くN2O転換率も高いことが示唆された。
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